よふかしのうた 最終夜「それから」
今回で四年半連載が続いた、よふかしのうた完結だ。
コウの元を去ったナズナは気分で行き先を決めてという感じで各地を転々としていた。
その中でススキと再会したり、人間に恋をしている吸血鬼に出会った。
人間に恋している吸血鬼は、想い人から離れて生活していた。
吸血鬼は相手に会いたいけど、人間側はどうなんだろう?という疑問があった。
50年経っても若いままだから、それをどう思うかだよなー。
吸血鬼に理解があっても、
やっぱり年老いていく自分と変わらない相手は難しいよな。
よふかしのうた 第199夜「面白い推理だね 小説家にでもなってみては?」
ナズナと別れてから、一年が経っていた。
学校には行っていて、アキラとの話題は進路のことだし、
クラスメイトとは好きな人の話をしたり、ゲーセンに誘われたり、
普通の学生生活を送っていた。
よふかしのうた 第198夜「冬は夜が長い」
最後の夜が更けていく。
コウが別れの挨拶を考えてるけど、何も浮かばない。
そんなコウの心中を見透かしたかのように、
ナズナが「冬は夜が長いんだ」と口を開いた。
夜が長い冬は、吸血鬼にとって過ごしやすい季節。
でも、どれだけ長い夜でも、朝は来る。
それは今の別れを惜しむ時間のことのようで、
或いは再会までの長い時間を指しているようでもあるな。
よふかしのうた 第197夜「思ったよりだいぶ」
前回は海に来て、そのままキャンプ場で夜を過ごすことになった。
で、ナズナとコウの話は出会った日の事。
コウはなんで夜に外に出たのか?
それは何かが変わるもと思ったから。
じゃあ、ナズナはなんでコウに声を掛けたのか?
コウがつまらなそうな顔をしていたから。
お互いに大層な理由があったわけじゃない。
でも、そんな些細なキッカケで、今のように大きな変化に至っている。
コウが外に出なければ、ナズナが声を掛けなければ、出会わなかったわけだし。
よふかしのうた 第196夜「すごいぞ海」
ナズナとコウは海へ。
当然、誰もいない。
冬だし、夜だし......誰もいないわな。
海ではコウの写真を撮ったり、ナズナは海に飛び込んだりと遊びだした。
というか、冬の海は寒くないの?
ナズナは吸血鬼だから大丈夫だよ!ぐらいのノリ。
なんなら、水温高くてあったかいまで言い出した。
それを信じたコウも海に入ったけど、海はめっちゃ冷たい。
吸血鬼でも寒いものは寒いんだな。
よふかしのうた 第195夜「どうせどこにも」
時間が進んで気が付けば夏休み。
昼間の学校にナズナと一緒に行って、学校帰りに喫茶店に寄り道して、
美味しいパンケーキ食べる。
帰り道に未来のことについて話したり、行きたい場所の話をする。
そんな話をしていて、ナズナは自分の置かれている状況に気が付く。
コウと同じ学校に通う。
昼間に出歩く。
一年先のことを考える。
コウとも会わないようにしている。
なのに、コウが目の前にいる。
そんなことができるわけがない。
それができるのは場所は、夢の中だけ。
吸血鬼としてではなくて、たぶん人としてコウと出会っていたら、
やってみたいと思っていたことなんだろう。
よふかしのうた 第194夜「昼夜逆転」
お別れの会から数日が経った。
たくさんの人たちが町を離れた。
コウはナズナとお別れの会から会っていない。
というか、会えない。
吸血衝動を抑えているナズナのそばにコウがいたら
血を吸いたくなるよな。
でも、そうやって、ナズナといつまでも会わないでいるというわけにもいかないよな。
よふかしのうた 第193夜「正々堂々」
コウは何にストレスを溜めていたかというと、
自分の周囲が勝手なことを言って自分たちだけが満足していること。
そしてやっとナズナと両想いになったのに、血を吸ってもらえないこと。
ハルカの説明不足のこともムカついてる。
......ハルカはわざとやってるんだろうけどね。
よふかしのうた 第192夜「めちゃくちゃすぎる」
「よふかしのうた」は200話で完結。
本当にあと少し。
クライマックスも近いとは思っていたけど、
こんなにすぐとは。
ハルカはコウに「話がある」と言ってたくせに、
話なんてなかった。
今のハルカは、ナズナが死ぬ要因がコウにあるのだから、
その要因を取り除くために動いてる。
よふかしのうた 第191夜「吸血鬼らしく」
ハルカはナズナと出会って、彼女がハルさんの姿そのままで、
ナズナのために生きたいと思っていた。
だから、ハルカはナズナが弱っていることに気が付いたんだろうな。
その理由がコウの血、そもそも血を飲んでいないから。
コウの血を飲めない。
コウ以外の血を飲まない。
その理由がコウにあると、ハルカは考えた。
だったら、排除する。