いつの日か友達として。 よふかしのうた 第197夜「思ったよりだいぶ」 このエントリーをはてなブックマークに追加 いつの日か友達として。 よふかしのうた 第197夜「思ったよりだいぶ」

よふかしのうた 第197夜「思ったよりだいぶ」

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前回は海に来て、そのままキャンプ場で夜を過ごすことになった。
で、ナズナとコウの話は出会った日の事。

コウはなんで夜に外に出たのか?
それは何かが変わるもと思ったから。

じゃあ、ナズナはなんでコウに声を掛けたのか?
コウがつまらなそうな顔をしていたから。

お互いに大層な理由があったわけじゃない。
でも、そんな些細なキッカケで、今のように大きな変化に至っている。
コウが外に出なければ、ナズナが声を掛けなければ、出会わなかったわけだし。

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ナズナがこれからのことを口にした。

まず、コウの血は吸えない。
今の二人の状態で血を吸ったら、どうなるかわからない。

じゃあ、吸血鬼の一年ルールはどうか?
吸血鬼に最初に吸われてから一年経って、吸血鬼にならなかった人間はもう吸血鬼にならない。
でも、これはあくまで吸血鬼にならないだけのルール。

ナズナが一年間どこかに消えて、もう一度コウの前に現れたら、
変わらず吸血衝動があるかもしれない。

そうなったら、やっぱり、どうなるかわからない。
なので、ナズナが決断は、自分からコウへの気持ちがなくなるまで会わない。
両思いの状態、吸血鬼が人間を好きな状態、それ自体が解消されればいい。

いつの日か友達として会おう。

でも、そんなに簡単にコウのことを忘れられないだろう。
むしろ、会えない日が積もるほどに想いが強くなったり、
再会した時に抑制していたものが爆発しそう。

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