それでも彼は幸せだったと思う。トニカクカワイイ第334話「FLY ME TO THE MOON 第五章 星の道標 第3話 ただ一つの暖かいもの」 このエントリーをはてなブックマークに追加 それでも彼は幸せだったと思う。トニカクカワイイ第334話「FLY ME TO THE MOON 第五章 星の道標 第3話 ただ一つの暖かいもの」

トニカクカワイイ第334話「FLY ME TO THE MOON 第五章 星の道標 第3話 ただ一つの暖かいもの」


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菅原道真は司から聞いた輝夜の話について考えていた。

物語の最後に、輝夜は月に帰った。
なら、輝夜はなにをしに、地上に来たのか。
その後、なぜもう一度地上にこないのか。
戻りたくても戻れないのではないか?

右大臣になって、天皇に次ぐ権限を与えられ、ほとんどの資料が閲覧できるようになった。
資料を見ていても、司から聞いていた輝夜や月の使者との戦いに関する記載はない。
つまり、記録が消されている。

それは月からの使者との戦いに負けたということ。
では、なんで月からの使者は戦いに勝ったのに占領したり、略奪しなかったのか。
むしろ、どうして不老不死の薬を与えたのか。


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菅原道真は辻褄の合う筋書きを考えた。
それは月からの使者と輝夜は両方とも滅んだ。
そして倒し損ねた柿の木の根が、不死の力を苗床に、今も天を目指しているなら?

......もうね、菅原道真がこわいよ。
ほぼ読者が知っていることと一致している。
考えて、考えて、たどり着いたのがすごい。

で、菅原道真は「輝夜は月にいないかもしれない」なんてことを司に伝えることはできない。
菅原道真は、司にはわからないように自分の考えを、工夫して残すことにした。

それがトニカクカワイイにおける竹取物語か。
私たちが知っている竹取物語と大きな差異があるわけじゃないだろうから、
畑先生が竹取物語をどういう風に解釈して取り扱ったのか楽しみだ。


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菅原道真はえん罪で太宰府に送られた。
それを司も聞いていて、急いで戻ってこようとしていたが、嵐に巻き込まれて数ヶ月かかった。
司が戻った時には、菅原道真の最期の瞬間だった。
自分の血を飲ませるが、それでも菅原道真が逝ってしまった。

自分が助けた子供を、もう一度助けることはできずにいた司の慟哭はすごいものだろう。
しかもえん罪によるもの。
ただ、トニカクカワイイで描かれた菅原道真の最期だけだと、
「この国で最大最強の怨霊になった。」
に繋がらないんだよな。

今回の話の中で、
菅原道真を助ける者は死罪、逃げても一族もろとも死罪、
自殺しても罪を認めたとして一族皆殺し。
誰も助けてくれない。
菅原道真は抵抗も反抗もしていない。

そんな菅原道真が「最大最強の怨霊」になるか?

きっと「最大最強の怨霊」になったのは、司なんじゃないかなと思う。
ついに186話「過去の欠片」のラストで描かれていた仮面を被った司に繋がるのかな。
菅原道真の死をきっかけに、世界を変えたいと願ってしまったのかな。