綴られた物語に託されたものがあるかもしれない。トニカクカワイイ第328話「千年後の君へ」 このエントリーをはてなブックマークに追加 綴られた物語に託されたものがあるかもしれない。トニカクカワイイ第328話「千年後の君へ」

トニカクカワイイ第328話「千年後の君へ」


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ここ数話、ナサがなにかに対しての懸念を持っている。
ただ、それがまだ読者に対して明確に開示されていないけど、予想はできる。

ひとつは、おそらく蓬莱による、輝夜姫の再生/新生の可能性なんだろう。
あとは、司を不老不死から解放したときに起きるなにか。これについては今回ラストで触れられている。

上記のふたつかはさておき、ナサは自分の懸念に対して確かめたいと考えている。
ふと目を覚ました司とのキスで何かに気が付いたらしい。

ナサが司に対してお願いしたのが「輝夜姫」のことを教えてほしい。


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翌朝、司はナサが「輝夜姫」について教えてほしいと頼んできたことに笑った。
過去に同じ質問してきた人がいる。

ひとりは時子さん。
もうひとりは菅原道真。

この二人がどうして「輝夜姫」のことを司に聞いたかはわからないけど、
もしかしたら、ナサが抱いている懸念と同じものにたどり着いたのかもしれない。

司は菅原道真に聞かれたときに、「輝夜姫」のことを一つの書を書かせた。
これについては、第205話「それを愛と呼ぶなら」で、
菅原道真が司に「輝夜姫」に関連したことを聞いているシーンがある。
そこに繋がるわけだ。

さて輝夜姫のことが書かれている書物。
それは「竹取物語」。
竹取物語は作者不明になっている。
トニカクカワイイでは、司から話を聞いて、菅原道真が書いたということになる。

ナサは過去に同じことを聞いた人がいたことを知って、自分の懸念が発生する可能性が高いと確信した。


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ナサは時子さんの書斎で、竹取物語に関する本をかき集めた。
ナサが言うにはその中にヒントがある。

今のままだと、司を生かしているシステムを止めたら、司は即死する可能性がある。
死ねるなら司の願いは叶ってしまうんだよなー。
でも、ナサはそれを許さないだろうし、
そうならない道があるなら、一緒に人生を歩んでほしいと考えてるよな。

そもそも今、書籍化されている「竹取物語」は菅原道真が書いた「原本」/「源流」とどのぐらい差分があるのかも
実は重要なんじゃないかな。
もしかしたら、菅原道真が書いたものがわかったら、司が即死することを回避する手がかりにたどり着けるのかもしれない。
今回のタイトルが「千年後の君へ」だけど、
これは菅原道真が竹取物語に託した何かに気が付く誰かに向けたものだったりするのかな。

そうそう今回の柱のあおり文に「これは竹取物語の続きの物語」とある。
この文言って、トニカクカワイイにとって大事なものになってると改めて思う。