ハヤテのごとく！ 第515話「掟ひろきうつわもの」

先週、ハヤテのパスポートを返す代わりにナギにルーレット勝負をやらせるという提案を雪路がした。
ナギも条件を提示した。

1.絶対勝てる保証はない。
2.賞金は全部もらう(ただし全員の借金分は相殺する)

むしろこの二つだけでよく受ける気になったな。
雪路は2の条件だけはすっごくごねて、それでも消費税分8%はもらうということで手を打った。
億単位になると8%でもかなりの金額よね。

とはいっても、果たして勝てるのか？
なにせ、相手はマリアさん。
なんといっても、絶対に出目を操れるだろ、この人っていう感じがすごくある。
本人がいうには、狙ったところに玉を落とせる確率は8割程度らしい。
マリアさんすごいな。

ナギがマリアさんに勝つにはいくつかの前提条件がある。
いろいろ条件はあるけど、基本的にはルーレットのルールの緩和。
もっとも大きいのは
「マリアさんの指が玉を離れる瞬間までであれば、コインの位置を変えられる」
この条件。
けど、マリアさんもハヤテとナギたちが何を狙っているのかまでだいたい予想は付いている。
玉が指を離れる瞬間であっても、赤と黒の二択レベルなら100%と狙ったところへ入れられる。
......なんだこれ。

元々、ナギは赤と黒の二択の勝負なんてする気はなくて、
彼女は数字込みで狙いにいった。
はじめに赤においたコインを移動させると意識させれば、
赤は消える。
さらに0と00は無しだと言わせているので、これも消える。
残りは18個の数字。
ナギは1/18であれば、当てる事が出来る。

え......なにそれこわい。

赤の14を当てて、20倍じゃなく、36倍。
つまり三百六十億を当てた。
これは周りの借金を返済しても相当な金額余るわ。

いろいろ前提条件や制約を設けることで確率を落としたとしても、
それでも運だけで当てたナギに対して、ハヤテは「本当に自分が必要なのか」と思い始めた。

いやいやいや、運だけはいいかもしれないけど、
それ以外のことでナギにとってハヤテは必要だろうよ。

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