二人の幸せな最期。よふかしのうた 第164夜「呪い」 このエントリーをはてなブックマークに追加 二人の幸せな最期。よふかしのうた 第164夜「呪い」

よふかしのうた 第164夜「呪い」

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キクが回想の中で目撃したのは、マヒルの兄の事故現場。
来る日も来る日も事故現場に足を運ぶ幼いマヒルに声を掛けたのは気まぐれだった。

幼いマヒルは事故で死んだ兄の話ばかり両親がしているのが疑問だった。
マヒルが生きているのになんで兄の話ばかりなのか......。
これは難しいよね。
亡くなったことによる喪失感を埋めるのにそういう行動を取ったのかもしれない。

キクが幼いマヒルに掛けた言葉は「人は人を嫌いになってもいいんだよ」。
この言葉が彼の呪いを解いた。

このキクしか知らない記憶を知ったのは、キクがマヒルの血を吸ったから。
最期の最期でマヒルは自分の呪いを解いた人を知った。

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夜が明けて弱っていたキク、そしてマヒルは灰になって消えた。
これが二人の終着点。

思っていた以上に綺麗に結末を迎えたかな。
マヒルとキク、そしてコウとナズナの物語が絡み合ったときは、
キクとコウ、ナズナが血みどろの戦いや憎しみをぶつける感じだと思っていた。

よふかしのうた (15) (少年サンデーコミックス) コミック 2023/3/16