思い出したのは求めていたもの。 よふかしのうた 第147夜「曲はいい」 このエントリーをはてなブックマークに追加 思い出したのは求めていたもの。 よふかしのうた 第147夜「曲はいい」

よふかしのうた 第147夜「曲はいい」

a

キクの目的は人間になりたい。
そのために人に恋をしないといけない。
けど、キクはずっと失敗してきた。

これまで、キクが失敗してきたのは、
彼女自身が「恋」という感情を忘れてしまっているからなんだろうな。
それがわからないから恋愛映画の真似をしたりして、
自分が恋をしているはずだ。という状況を作ってきただけかな。

だから、今回のマヒルとのことも、彼に恋してるかは自信がない。

a

マヒルとキクがみた映画はつまらない。
キクにとってはせっかくの日なのに、つまらない。
けれど、曲はいい。
映画の内容がつまらないのは、マヒルも一緒だった。
そして、曲がいい、という感想も一緒だった。

その時、キクの鼓動が跳ねた。
それでやっと、キクは「恋」を思い出した。
......思い出したわりには嬉しそうよりも、戸惑いや焦りに近い表情してるな。

ただキクが恋をしたことで、彼女の願いは本当に叶うのか?


よふかしのうた (13) (少年サンデーコミックス) コミック 2022/9/15