人間やめるのはある意味、そういうことだよね。 よふかしのうた 第144夜「身辺整理」 このエントリーをはてなブックマークに追加 人間やめるのはある意味、そういうことだよね。 よふかしのうた 第144夜「身辺整理」

よふかしのうた 第144夜「身辺整理」

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時間は修学旅行前まで戻る。
某所の廃ホテルの屋上に、マヒルとキクの姿がある。
廃ホテルが星見キクの仮拠点。
ここでマヒルにはやることがあった。
それは私物の整理。

人間だった頃の私物は吸血鬼になった時の弱点になる。
だから、それらを整理しないといけない。

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昔書いていた日記。
そこにはキクと初めてあった時のことや久しぶりにコウと話した時のことが書いてあった。
他にも子供の頃に買ったゲーム機、ペンケースもあった。
それらを燃やした。

こうやって吸血鬼になる前に私物を整理するのは命を絶つ前の身辺整理。
本当はスマホも処分しなきゃいけないんだけど、
その中にある、コウ、アキラ、マヒルで撮った写真を見て、それを戸惑ってしまった。
結局、スマホを捨てることができなかった。

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キクと一緒に彼女が好きな恋愛映画を見ていた。
彼女が好きな映画には特徴がある。
本来出会うことがなかった二人が惹かれあって、トラブルを乗り越えて結ばれる。
けど、最後はどちらかが死ぬ。

もう星見キクは、自分が好きな恋愛映画になぞらえた展開を、やりそうだよな。
星見キクとマヒル、この二人は多分どちらかが死ぬ。


よふかしのうた (13) (少年サンデーコミックス) コミック 2022/9/15