人外の存在の証明は難しい。よふかしのうた 第91夜「せめてお前に」 このエントリーをはてなブックマークに追加 人外の存在の証明は難しい。よふかしのうた 第91夜「せめてお前に」

よふかしのうた 第91夜「せめてお前に」

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アンコの目的は、前回の話で明らかになった。
人が外を出歩かなくなれば、吸血鬼の餌がなくなり、いずれ吸血鬼は絶滅する。

アンコが苦労したのは、吸血鬼の存在証明。
吸血鬼は、死ぬと灰のようになって、その遺体を運ぶことが出来ない。
仮に遺体が残ったとしても、それから分かるのか?という疑問もある。
見た目は人間と同じわけだし。
科学的に分析したら差異がわかるのかもしれないけど、
外見が同じなら、そこまでするのもハードルが高そう。

だから、アンコが考えたのは、
「明らかに人外の力を持った存在」と「それに自分が殺される映像」。
確かに記録として残してしまえばいいか。

でも、その映像が本物であるかどうかも出てくるんじゃないかな。
最初のうちは「作り物」という判断もされそう。

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こういった手段に辿り着いたのは、10年間吸血鬼を殺す方法を考えてきたけど、
結論として全ての吸血鬼を殺すのは無理。

一人ずつなら、過去を探れば弱点にたどり着くことができることもある。
そもそも、全員の過去を調べることなんて無理がある。

だから、吸血鬼に餌を与えないで、絶滅させる方法を取ることにした。
ただ、その方法の実現性は、アンコ自身も低いとは思っていた。

彼女は、藻掻いて、どうにかして、吸血鬼に一矢報いたかったんだろうな。

アンコが立ち去ったあとに、ナズナはアンコを殺せなくてごめん。とコウに謝った。
殺さないのが正解だったとはいえ、コウに危害が加わるとわかった時点で、
殺せなかったことがわかった時点で対処できなかったことへの謝罪かな。
コウは、ナズナが嫌がやることをしなくて、よかったと思ってる。

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コウはまだアンコが何かをすると気が付いた。
でも、想像は付くよね。

彼女はこれまで目的にしてきたことを果たすことができず、
ナズナに殺されることもなかった。
そんな彼女が取るのは自殺。
生きている意味がないんだから。

拳銃での自殺を止めようとしたコウの腹部を、
銃弾を直撃した。

これナズナがアンコを殺す可能性がもっかい出てきたかな。、

あと、コウが吸血鬼になるっていう選択肢があるんだけど、
まだコウ自身がナズナに恋をしてる感じはないんだよな。

応急処置して、病院へ?という流れなんだろうか。

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