誰かのために生きる。 トニカクカワイイ第157話「死に嫌われている」 このエントリーをはてなブックマークに追加 誰かのために生きる。 トニカクカワイイ第157話「死に嫌われている」

トニカクカワイイ第157話「死に嫌われている」

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戦時中に焼夷弾から自分のことを守ってくれたとはいえ、
その人が目の前でグチャグチャの肉塊になったのをみたら、
トラウマだろうし、それが人の形に戻るのをみるのもトラウマだと思う。

けれど、そんな「ありえない」光景をみた幼い時子さんには、
司は神様に見えただろう。

そんなトラウマ級の光景を、千歳も見てたわけだよ。
自分を助けた人間が、落下してグチャグチャになるってやつを。

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時子さんは、このときから体調が悪かった。
人間長生きをすれば、どこかしらおかしくなる。
仕方ないとは思う。

千歳の提案で、山奥ではなく街に降りて、千歳たちと時子さんと暮らすことになった。
ただ、その結論を出すことになったのは、時子さんの体調の悪さ。

長く生きているからこそなのか、それとも直感なのか、
司は時子さんの命が尽きかけていることを悟った。

時子さんは体調が悪くても、どうにか司の願いを叶えようと、奔走したんだろうな。
それでも答えには辿りつけなかった。

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千歳の屋敷にあった月の石は、
極秘で進めた大規模ミッションによって手に入れたもの。

月の石を持ち帰って、最新技術で研究するという挑戦。
でも、なにも発見できなかった。

本当にそうなのかな?
たぶん持ち帰った月の石とそのデータが、
時子さんがナサに託した石英ガラスに記録されているのではないかな。

司は一人で出かけることにした。
お別れを言うために。

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