よふかしのうた 第62夜「走れるようになりたいかい?」
「どうなりたい?」「何になりたい?」
それを聞かれて即答できるかどうかって実は難しいんじゃないかな。
夢があってそれに向かっている人なら即答できるだろうけど、
そうじゃない人にはそれは即答できない質問だよな。
ただ、その質問は答えを考えるキッカケになると思う。
答えを考えてもすぐには出てこない。
けれど、その答えはきっとカブラの中にあるもの。
ハルさんがいうように、思ったことを口に出す、言わないと伝わらない。
そうやって自分がどうしたいかを口に出してみるとなにか答えは見つかるかもしれない。
カブラの友達の滝澤さんが、居酒屋での一件を謝りにきた。
謝りに来たわりには「ちょっとウケ狙い」というのは違うよね。
「ウケ狙い」といえば済まされると思っているんだろうなー。
ともあれ、滝澤さんはカブラが退院したら、どこか行きたいところにいこうと提案してきた。
カブラはそれに「どこに行きたいんだろうか?」と考えてしまった。
やりたいこともない、行きたい場所もない。
一体なんだろう?と思ってしまうよな。
滝澤さんは今度のスノボ旅行の計画を話し出したけど、
その計画にカブラが入っていないのは明確。
病弱なカブラがスノボやスキーをするのは難しい。
ただ滝澤さんは「みんなで行ってきなよ」とカブラに言って欲しかっただけ。
そうすることで「誘ったけど、カブラが断った」という事実が作れる。
仲間外れにしたわけではないという形になる。
うん、実に卑怯だね。
カブラは夜中に屋上にいってハルさんに出会う。
そこで、あれも嫌い、これも嫌い、全部嫌いと口にして、
今の自分ができないことをやりたいと言う。
カブラの「どうなりたい?」「何になりたい?」への回答は、
「普通になりたい」かな。
旅行に行きたい、恋愛してみたい、走って飛んではねてみたい。
そういう何でも無いことをしたい。
ハルさんは、カブラの話を聞いて、吸血鬼のことを話した。
そして、本田カブラは吸血鬼になった。
やっぱり、カブラが吸血鬼になった話だった。
これで違ったらビックリするわな。
ただハルさんとナズナの関係はまだわからないんだよな。
この2人は瓜二つだけど、別人のようだし。
とりあえず、今回で回想が終わったから、時間軸が戻ってどうなるかだな。