月に叫ぶ。 トニカクカワイイ第119話「千の夜の越えて」 このエントリーをはてなブックマークに追加 月に叫ぶ。 トニカクカワイイ第119話「千の夜の越えて」

トニカクカワイイ第119話「千の夜の越えて」

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話の時間軸4年前にまで戻る。
作内時間で言えば、司とナサが出会った時よりも2年昔のことになる。

場所は御伽女子中学受験の会場。
そこで最後の追い込みをする紅蛍に。ふらっと現れた輝夜が、
どこを覚えればいいかを教えてくれた。

もちろん輝夜が教えてくれたものが試験に出て、紅蛍は無事に合格することができた。

これまでフルネームが出てこなかったけど、輝夜は「月光輝夜(げっこうかぐや)」という。

初対面の紅蛍からしても、彼女は天才というよりも、何でもできる魔法使い。
けど、なんでもはできなかった。
彼女は絶望的に生活力がなかった。

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きっと輝夜は天才過ぎたんだろう。
勉強を教えてくれるし、壊れたものも修理してくれる。
彼女にとって何でもできることはきっと当たり前だし、
人が難しいと感じたことも簡単なことだったんだろうな。

両親は輝夜を気持ち悪がりいなくなり、
血のつながりもないお爺さんとお婆さんと暮らしていたけど、
その2人もいつのまにいなくなっていた。

輝夜の面倒を見てくれる人は誰もいないから、
紅蛍が彼女を毎朝起こすことになった。
彼女がいうように輝夜は、そうでもしないと学校にすらいかないのだろうな。

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輝夜には夢はない。
ずっと分からないものがあってそれを理解したいだけといっている。
それは彼女が言っていたように「世界」かもしれないけど、
その「世界」を理解する上で知りたいことなのかもしれない。

輝夜はある夢を見る。
「いつも誰かが泣いている夢
 そいつの息の根を止めてやれって」

演出からすれば輝夜が夢に見ているのは、
月に向かって手を伸して願いを叫ぶ女性の姿。
その女性の息の根を止めてやれということなのか。


今回のトニカクカワイイ第119話「千の夜の越えて」の冒頭では、
「あの日、声を聞いたんだ。
 輝く月夜の草原で、届かぬ月に手を伸し...
 私の名を呼ぶ...お前の声を...」
とあった。
ここでいう「私の名」は「かぐや」だろうし、名前を呼んだのは司だろう。

実際に輝夜が、司が叫んでいる場面に遭遇して、それを夢に見ているんだろう。
司が「かぐや」と名前を呼んでいたというのは、司の正体を考える上で重要な話になると思う。

本当に司が「かぐや」と月に向かって呼んでいたとすれば、
それは彼女が「かぐや姫」でないことになる。
じゃあ、誰なのか? となる。

また輝夜が司の願いを聞いていたということも大きなことだと思う。
輝夜ほどの頭の良さなら、司と初対面で過去に見かけていることも実は覚えているんじゃないか。
もしくは司に呼ばれて、月からきた「かぐや姫」なのかもしれない。

今回の話を読んで、まだ疑惑を取り切れてないけど、
輝夜は「普通の人間」なのか、
それとも司と同じように「長い時間を生きている人間」なのかどうか。
この部分が実はちゃんとわかっていない。

もちろん、今回の話を読んだことで、おそらく「普通の人間」で、とんでもない天才なんだと思う。
その一方で話の中で「地球の大気が合わない」と言っているので、
普通の人間でない可能性がまだ排除しきれない。
冗談で言っているかもしれないけど、あんまりそういう冗談をいうイメージがないので悩みどころ。

こういう話に確信近づく情報が開示され始めると、一気に楽しくなってきます。

司の正体についてずっと考えているので、
次回120話あたりの様子を見て考えをまとめてみたいと思います。