よふかしのうた 第40夜「案外悪くない」
前回、吸血鬼の存在を知ったマヒルは、鶯餡子のもとに相談に来ていた。
マヒルは吸血鬼の存在を知らなかったけど、アキラとコウはその存在を知っていた。
自分が知らないことを他の二人が知っていることへの不安感がある。
そんなマヒルに対して鶯餡子は、彼女が知っている吸血鬼のことをマヒルに教えることにした。
それは読者としても気になるな。
たぶん「よふかしのうた」を読んで知った吸血鬼像とは違うだろうし。
一方でコウはというと、吸血鬼の恐ろしさを体験してから、ナズナと初めて会った。
シリアスな雰囲気が続くと思ったら、血を吸ってなくて我慢の限界のナズナさんの登場で、
いろいろと台無しだよ!
登場だけで台無しにできるんだから、それはすごいけども。
コウはいつも通りに血を吸ってもらおうとしたけど、
「あとちょっとで理性がぶっ飛ぶところだった」
というナズナの発言で、夜の学校での出来事がフラッシュバックして、
思わず拒否した。
その反応でさすがにナズナも何かあったことに気が付いた。
ナズナに学校であったことを話したけど、彼女の反応は、
なんでそんな面白そうなことに誘わなかった!?
だった......。
ナズナはそういう人だよな。
ただマジメな話、吸血鬼が10年血を吸っていなかったら、吸血鬼は死ぬ。
男の吸血鬼の状態は、吸血衝動の限界だったんだろうという見解。
ただ人間に吸血鬼を殺す方法があるかは、ナズナは知らない。
じゃあ、鶯餡子はナズナもしらないことを知っていることになるのか。
コウは吸血鬼の怖さを知ったことで、初めてナズナを怖いと思った。
実際、自分とは違う存在を知ったら、怖いと思うんだよな。
だから、コウがナズナを怖がるのは遅いぐらい。
怖いと感じても、ナズナに吸血してもらいたいというのは変わらない。
怖いものを怖いと認識すれば、それを制御できる。
そうすれば、「怖い」というのも悪くない。
ナズナに対する「怖い」は制御できるのかもしれないけど、
彼女以外の吸血鬼への「怖い」はどうなんだろう。
あと鶯餡子がマヒルに何を言ったのかは気になる。
その後は、次かな。
鶯餡子からいろいろと聞いたマヒルが何か行動を起こしそうだし、どうなるやら。
小学館 (2020-04-16)
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