手にしてみたら思っていた価値なんてなかった。トニカクカワイイ第104話「道の終わりと、その続き」 このエントリーをはてなブックマークに追加 手にしてみたら思っていた価値なんてなかった。トニカクカワイイ第104話「道の終わりと、その続き」

トニカクカワイイ第104話「道の終わりと、その続き」

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時子さんは司の願いを知っている。
だから、その願いを叶えるために努力をしてきた。
きっとまだ描かれていない多くの苦労をして、多くのことを成し遂げてきたんだろう。
それは想像もつかないほど、途方もない時間を使ったことだと思う。

時子さんが成し遂げことの一つに「月の石」を手にしたことがある。
それを手にするのは、誰にも成し遂げことができない難しいことだと思う。

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なにがあったかはわからないけど、とにかく大きいサイズのベッドは良かったらしい。
司は起きてこないので、時子さんとモーニングコーヒータイム。
時子さんも言ってるけど、モーニングコーヒータイムは司を起こして、夫婦でやった方がいい。
でも、司は寝てるんだけどね。
そんな司をおこす方法は、銀座一丁目で買った食パンでトーストを焼くこと。
そうしたら、匂いに釣られてカブトムシみたいに起きてくる。

ホント、時子さんは、司の扱い方が分かってる。

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時子さんからの結婚祝い。
それは月の石。
時子さんはそれをただの石だという。
そのただの石を拾うために人類は千年以上掛かってしまった。
千年掛かって手に入れた石は、手にしてみたらやっぱりただの石だった。

月の石。

時子さんが成し遂げこと。
けれど、それはもう時子さんにはいらないもの。
時子さんには司の願いを叶えることができなかった。
だから、今度はその願いを叶えることをナサに託した。


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