ハヤテのごとく! 第333話「特別な何か」
やはりナギにとってルカは、神様のような存在だった。
大観衆を集めて、ステージで光を浴びて、多くを魅了する彼女は特別だった。
そんな特別な人が、自分と同じで漫画を描いていた。
そこでは彼女は特別ではなく、自分と対等な存在だった。
ルカの漫画に対してのハヤテの評価は「面白い」だった。
どうして劇的に面白くなったのか。
それはヒナギクの論理だった。
ルカにとって抜けている基礎を固めること。
それが「誰でも読める」ということ。
基礎が固まれば、それだけでかなり違うもの。
そしてあとは少ない部数でも完売させる。
それが次回への自信になる。
そうすれば、ルカはさらに成長する。
ルカの方は順風満帆。
けど、ナギの方が問題だ。
ナギは前回、ステルスマーケティングをしていた。
100万人が集まるネットワークを作り、その10%の10万人が気になり、さらにその1%が買ってくれれば完売する。
そう考えていた、それを千桜も目撃してしまった。
ナギは当日、マリアさんの写真集のような小冊子を付けてマリアさんに売ってもらう。
そうすれば1000部完売。
うん、完全に目的が変わっている。
しかもこれが成功すればまだいいだろう。
でも、聡い人に気付かれ、ほとんど売れなかった場合、かなり悲惨なことになる。
そもそも、自分の漫画を買ってもらうはずが、1000部完売という数字達成になっている。
これでは自分の漫画を売っていることではない。
ルカと違って次には続かない。
前回ハヤテが指摘しなかったことを、千桜が指摘しても聞く耳持たず。
自分のやり方で1000部売って何が悪い。
普通に頑張って普通の結果に満足して終わるなんてのはダメだ。
特別になりたい。
その想いはきっといいんだろうけど、手段と目的設定が間違ってる。
特別になりたいという想いは、ルカのステージをみたことで芽生えた想いなんだろう。
で、次回、たぶん次回、ついに同人誌即売会!!
6/12、一年以上前にナギが叫んでいたイベントがはじまります。
ルカの漫画が完売するか、ナギのマンガはどのぐらい捌けるのか。
そもそも同人誌対決はどうなるのか!
長い道のり、やっとここまできた。
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