ハヤテのごとく! 第290話「ガンダーラは求めれば遠ざかるように出来ている」
足橋先生のマンガをみて、ナギは現実を見てしまった。
自分が描いた漫画で大ヒットを生み出す。
ナギの思いは「今」認められなくても、自分は「天才」だからいつか認められる。
そんな思いでマンガを描いていた。
これまで完璧なまでに、絶対的にまでに、現実を見せられないままに。
自分は「天才」でなければならない。
だから、自分が自分で「天才」ではない。そう認めるわけにはいかない。
それを認めたら、たぶんナギはもうマンガを描かないんだろう。
家賃収入と同等の手段として、マンガを持ち出したのはこの自分は天才で、
才能があると思っていたところからだろう。
冗談でもなく、ナギ自身は本気でそう思っていたんだから。
でも現実は、プロのマンガその才能、天才をみたら、残酷だったわけだな。
プロのマンガをみてしまったあと、紙くずにも等しい自分のマンガを読んでもらうなんて、
ナギには出来ないだろう。でも、マンガでどうにかしようとするならそれは通るべきところだろう。
ナギ自身は見せることを選ばなかったけど、東宮が原稿を引っ張ったせいで散らばってしまった。
そのうちの一枚を、足橋先生がみてしまった。
先生の表情の変化で、いろいろと察した。
自分には才能がない。天才ではない。特別ではない。
ナギが足橋先生の職場から、逃げ出したのはナギ自身もわかっているように、
現実も、実力も、真実も、見たくないから。
それをみたくないから。
自分は天才でなければならない。
それはナギが、マンガを拠り所にしてきたから。
足橋先生の方は職場に残った西沢さんが対応。
今はまだナギがマンガを見せたくないから、
いつかナギが見せたくなるマンガを描いたら見てもらう約束を取り付けた。
このあたりは、西沢さんしっかりしてるな。
足橋先生がいうには、前にも同じことがあったな。
だから、それはルカだろ!!!
とまあ、いつまでも出てこない新キャラにどうしようかと思ってます。
ルカが出てくる前に、法仙夜空とか新キャラ出てるし......。
ナギが行き着いたのは、三千院邸。
そこはまだ戻れない場所。
頑ななまでにナギは自分の夢が叶うと信じていた。
自分は特別。その他大勢の埋没してしまう側だとは思ってなかった。
でも、現実は違う。ナギは今はその他大勢に属している。
これまでナギは、夢は叶う。それが前提にあった。
ナギのマンガへの自身、夢が叶う前提。それらってどこからきていんたんだろう。
周りが彼女のマンガをつまらないといわなかったからか?
描くマンガ描くマンガ、面白いといってくれたから?
どうであれ、いつか現実をみなければいけない。
自分は周りとは違う。特別だ。マンガに対してのナギの思いは、自信はここにあったんだろうけど、
その根源になるものがわからないな。
......あれ? 漫画を描くのどうして好きか。そのあたりって出てきたっけ?
安直に彼女の自信の拠り所は、昔描いたマンガを紫子に誉められたからか。
と思ったのだけど。
家賃収入の話も別に実はどうでもよくて、この現実を見せて、
落ち込んだナギを、ハルがきっと......たぶん? 同人即売会につれていって、
ルカに会わせるためかな。
だとしても、ルカに会うまでが長いな。
とりあえず、次回あたりはきっとハルさんが動き出すんだろう。
ハヤテのごとく! 25 (少年サンデーコミックス) | |
畑 健二郎 小学館 2010-08-18 売り上げランキング : Amazonで詳しく見るby G-Tools |