ハヤテのごとく!第265話「木の芽風」
天王州アテネはハヤテの態度でわかってしまった。
なぜ、ハヤテが自分を助けに来たのか。
三千院ナギがなぜ王玉を壊したのか。
アテネにはわかってしまった。
ハヤテとナギの間の絆がどういうものなのか。
10年前、心に傷を持っていた自分たちは、お互いでお互いの心を癒していた。
でも、もうそれは必要ない。
ハヤテにとっては。
アテネにとって、ハヤテは必要な人。
でも、ハヤテにとってはナギが必要。
ハヤテはどこかでそれをわかっていて、わかってない。
アテネはそのことをわかっていて、自分だけが傷つくことを選ぶことで、ハヤテを拒絶することを選んだ。
試しに一億五千万の借金をアテネが肩代わりするという提案をしたのは、
ハヤテに戸惑いを生むためかな。
実際アテネの財力だったら借金を肩代わりすることぐらいできるだろう。
ここでアテネの申し出が別の形であったら、ハヤテはアテネEDになっただろうな。
ついさっきまでハヤテのことが「好き」でいた。でも、ハヤテの口から出てきたナギのことで、ハヤテへの想いを過去形にした。
その言葉が一番ハヤテを、自分から引きはがすことに繋がると知っていたから。
ハヤテがアテネを救おうとした理由はいくつかある。その中の一つに、ハヤテはどこかで自分とアテネは、まだ同じ気持ちでいると思っていた。
ヒナギクにアテネのことを聞かれて、好きな人だと答えるぐらいハヤテの中の想いは強かったんだから。
アテネと出会ってから10年前の別れまでを思い返して、自分もアテネのことが好きだといった。
お互いを好きだと言ってるけど、少しだけタイミングが遅かった。
アテネの中ではもう過去形にしてしまった想いなんだし。
ハヤテはずっと10年前のことを謝りたかった。
そのことばかりが気がかりでいた。
ちゃんと謝れずにいたハヤテは、謝り続ける。
「まったく......そんな事、別に怒っていませんわ。
でも ありがとう。 やっぱり......ハヤテは優しいのね
そういう所が......私は大好きよ」
ハヤテにとって、この言葉だけで10年間の罪の意識は緩和されたんだろう。
もうアテネの為に流す涙は最後。
これからはその涙をハヤテの大切な人のために、流して欲しいというのがアテネの願い。
アテネはずるいな!と思うけど、一人で全部理解してハヤテを傷つけないようにして、
ハヤテから自分に向かっている気持ちを引き剥がした。
誰が一番傷ついたのか、それはアテネなんだろうな。
アテネがハヤテに対してホントに優しすぎるから、一番傷ついた。
今後はアテネはスポット参戦する方向だな。
このまま彼女が残ったままだと、いろいろと作品のバランスが崩れてしまうものな。
パーティ会場でナギが言っていた「王様の耳はロバの耳」の結末は、秘密をしゃべった床屋を殺そうとするけど、
王様自身も過去に過ちを犯したのを許されたことを思い出して床屋を許したというもの。
誰かを許して、許されて......人と人が繋がっていく。
ハヤテとアテネがそうであったように、他の誰かがそうであったように。
人と人が繋がってそれはいつか絆になる。
いつか誰かを本当に好きだと言える日がもう一度くるか?
ハヤテとしてはそれでいいんだろうけど、アテネのことが好きだ!!と言われて、
告白することができなかったヒナギクが不憫過ぎやしないかい......。
全てはタイミングが悪かったということになってしまうじゃないか。
ヒナギクとのイベントがあって、ハヤテはアテネのことを救おうとするきっかけになったとおもうけど。
まあ、ヒナギク自身はまだハヤテのことが好きだという気持ちは変わってないし、
告白する気もあるはずだけど。
ハヤテ自身におきた変化は、ヒナギクと西沢さんにはまだ伝わってないことだから、
二人にはハヤテに好きな人がいるという情報のままなんだな。
この情報の更新は難しそうだな、二人がなんとなく察するしかないかな。
でも、その確証を得るのは難しいか。
日本に戻ることになるみたいだけど、どうなるんだろうか。
やはり、一番の問題はナギのことだろうな。
三千院家の遺産、資産を失ってるのだから。
貧乏暮らしになるのか、それともチートっぽく王玉を砕いたのがナギだから、
ナギが遺産を相続するという展開かな?
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