ハヤテのごとく!第264話「鐘の音は未来に響く」
アテネが王族の庭城から出たときには白桜が近くに立っていた。
そのまま一年以上、眠ったままだったらしい。
だからなおさら、ハヤテ兄がどうなったかを気にしていた。
アテネが王族の庭城から出ているなら、ハヤテ兄も一緒に出ているだろうと思っていた。
でも、去年、アテネの中のキング・ミダスが目覚めたときに本当に外に出たのか?といった。
......てか、どうしてアテネの中にキング・ミダスがいたんだろうか。
やっぱり、一部ぐらいはアテネに取り憑いてたのか。
ただ、キング・ミダスとアテネが王族の庭城へいく利害の一致が一度でも生じてしまったのは事実。
それによって、アテネは王玉を求めるようになった。
ハヤテ兄はどうなったのか。
それがアテネの気がかり。なにせ自分を外に出してくれたのだから。
まだ、王族の庭城の中にいるとしたら......それを助けにいかないといけない。
でも、ハヤテがいうにはハヤテ兄――イクサ兄さんは無事に家に帰ってきたらしい。
そのあとまた行方知らず。
......綾崎イクサってスゴイ名前だな。絶対ヒーローものの主人公の名前だよ。
アテネの話を聞いてたハヤテは、額の十字傷とタイミングとかから兄だと断定。
なんだ、王族の庭城にハヤテ兄がいてそれを助けにいく展開ってのもありかと思っていたんだけどな-。
イクサが行方不明になった理由も王族の庭城関係かと思っていったのに。
ともあれ、アテネは一旦安心した。
けど、本当にイクサが行方不明なのには驚いてる。
......基本的にそのアホ毛で感情表現なんですね。
イクサに関しては生きてれば会える。
だから、本当に王玉はアテネに王玉は必要ない。
なんなのだ!
アテネのこれからに必要なのは、ハヤテなんだけど。
それがそうもいかない。
三千院家の遺産を全て失うと知ってて砕いたナギに興味を示したアテネ。
基本的にはいつも怒ってる。ハヤテのいうことは正しい。
とにかく、「なんなのだ!! なんなのだ!!」って言ってる。
これまでの10年間はハヤテにとって辛いことが多かったけど、ナギが救ってくれた。
その事実が今のハヤテに大事なこと。
そのハヤテの笑顔を見てアテネはわかってしまった。
ハヤテにとってナギが大事な人で必要な人なんだと。
泣けば変えられるかも知れない、けれどそれはハヤテを傷つけてしまうんじゃないか。
もう傷つけない。
もう一度私の執事をして欲しい。
ずっと一緒にいてほしい。
その言葉を飲み込んで、アテネは別れを告げた。
日本には帰らない。
だから、ここでお別れだと。
まあ、ラブコメ的にも戦闘能力的にも上位のアテネを退場させるなら、
アテネ自身の意志による決断ってことか......。
でも、この展開だとそれは弱い気がするかな-。
ハヤテのことを大事に思ってるからこそ、傷つけない選択肢を選んで、
アテネ自身が傷つくことを選んだか。
でも、そうするとアテネには一体何が残るんだろう?
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