ハヤテのごとく!第244話「好きだけど好きだから」
こんな夢を見るとは、そうとうハヤテも追い込まれているな。
殺しそびれたって......。
その上、ハーレムが出来てると誤解されて、大嫌いと言われて、夢の中で斬られるとは。
やっぱり追い詰められてる。
ハヤテが目覚めるとそこにアーたんの姿はなかった。
アテネも素直になれない人だな。
というか、まだまだ2人を直接会わせませんか。
部屋を出てあちこち探し回るけど、アーたんの姿はない。
ハヤテがいうように、どうして金持ちは広い家に住みたがるのやら。
ハヤテと話をせずに、そのままハヤテが帰ってくれれば。
でも、ハヤテが帰ってしまうとオリジナルの王玉が手に入らない。
あれは王族の庭城への道を開くために必要。
帰って欲しいことと、石が必要であることのせめぎ合い。
アテネもハヤテが石を失ったらどうなるかわかっている。
三千院家にはいられなくなり、それはあのハヤテを売った両親がいたころでには手に入らなかった平穏を失うことになる。
10年前にハヤテが出て行った後アテネはハヤテを探し出して、両親から助け出すことを決めていた。
でも、実際はそれも叶っていない。
白皇の編入試験で一点足りなくて不合格になった。
あの時は一応、 マリアさんの推薦状でどうにかなったことになってる。
でも、葛葉キリカが不合格にしたあとの判断をアテネに預けられていた。
だから、ハヤテが白皇にいたことを知っているし、
そのハヤテは、昔アテネが救おうとしていたけど、既にナギに救われたあとのハヤテ。
もしかしたら、もう少しだけでも早くアテネがハヤテを見つけていたら、こうまでアテネが悩まずに済んだのかも知れない。
アテネのハッピーエンドは、ナギよりも早くハヤテを探し出すことが必要だったのかもしれないな。
白皇で学生をやってるハヤテのことを、アテネはずっと遠くで見ていた。
自分ではない人に救われ、笑えているハヤテを。
アテネのルートの序盤は、ずっと遠くからハヤテのことを見つめているだけだったか。
ハヤテは平穏を手に入れた。
アテネにはそう見える。
彼が手に入れた平穏は、アテネの目的(オリジナルの王玉を手に入れること)を達成しようとすれば崩れてしまう。
悪魔の囁きのように、路頭に迷ったハヤテに自分が手を差し伸べればいいという考えが浮かぶ。
アテネがそう思うのはわかるんだけど、実際手を差し伸べるとハヤテは自分よりもナギとマリアさんのことを助けて欲しいと言い出しそうだな。
ハヤテ自身はどうにか生きていく術を知っているわけだし。
これまでのアテネの想いから、アテネ自身もわかっているようにハヤテに自分のことを好きでいて欲しい。
でも、会いたくない、見られたくない。
自分がハヤテの平穏を奪ってしまうから。
他人でいれば......せめて自分の罪の意識が軽くなるから。
けれど、神出鬼没のライセンスをデフォルトでもっているハヤテは、
そんなアテネの苦悩を知らずに彼女を見つけた。
彼の質問は一つ。
僕のことを覚えているよね?
アテネははぐらかそうとするか、知らないと突っぱねると思うけど、
それをハヤテはどうやって切り崩すのだろう?
まだハヤテは、アテネが王玉を必要としてることをしらない。
そのことを知ったらどうするんだろう?
これは、アテネが王玉を狙っていることが出てきてからのずっと疑問なんだがな......。
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