それは愛を知るための永遠なんじゃないかな。 トニカクカワイイ第288話「38万4千kmの瞳」 このエントリーをはてなブックマークに追加 それは愛を知るための永遠なんじゃないかな。 トニカクカワイイ第288話「38万4千kmの瞳」

トニカクカワイイ第288話「38万4千kmの瞳」

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タイトルの「38万4千km」は地球と月までの距離ですね。

前回の引きからは想像出来ないドシリアス展開。
輝夜姫が自分自身の死を選んだ時に、
「なにか」(月からの使者か、『輝夜』というシステム的な何かかな)と交わしていたやりとり。

作中セリフの「ヤツらが本当にそれを拒絶して」は、蓬莱だろうね
帝も翁も媼も、蓬莱を拒絶した。
けど、蓬莱は司に使われた。司に蓬莱が使われず破棄されていたら、
「月からの使者」または輝夜は再生することはできずに終わっていたんだろう。

そもそも輝夜姫は、なぜ自分の死を選んだのか?
その理由はなにか。
お世話になった人や星を守りたかったからなのか?

輝夜姫(どちらかという輝夜姫というよりはシステム的な方かな?)が願ったのは
「知りたい」という願い。
何を知りたかったんだろうか。
その願いはこれまで何度か登場した
「我が祈りの半身」というワードに、
結びつけられ、託された。

「知りたい」
たぶん輝夜姫自身が、なぜ死を選んだのかその理由。
それを多分月からの使者?(システム?)が知りたがっている。
司が永遠に生きるなら、その答えを得るのではないか?というのもあるのか。
......それはきっと愛を理解しないと無理なんじゃないかな。

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話は戻って、要と綾姉の両親の離婚。
ナサは、スーパーで買い物してるときに、それを知った。
彼の心配は要。
綾姉の心配ではない。
実際、綾姉は心が強い。
要がいるから、自分が落ち込むわけにはいかないというか、
姉らしい強さなのかもしれない。
綾姉は無自覚なんだろうけど......。

要の方は、離婚の話を聞いた時は、
ショックを受けているようには見えなかった。

けど、美術部の部長は、
彼女が描いている絵が荒々しいから何かあったのかと、
察した。

自分は大丈夫と思っていても、
心にある何かはその人のアウトプットに現れるものだよね。
何気ない言葉であったり、文章であったり、または要のように絵であったり。

要が物心がついた頃、自分の両親の夫婦の愛は揺るがないものだと思っていた。
けど、離婚に至った。
結婚式で誓う、永遠ってなんだろうか?

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ナサは要はそこまで落ち込んでいないと思っていた。
その理由は何年もいなかった父親が、今更いなくなっても影響はないだろうという。

司は「父親」がいないことを否定した。
要の父ではないけど、役割を担っていた人物はいた。
それは、ナサだった。
父親が教えるべき事を、代わりにナサが教えていた。
だったら、それをおこなったナサは、要の父親だ。

トニカクカワイイ(29): 少年サンデーコミックス コミック 2024/9/18