「秘密」という言葉には魅力がたっぷり。 トニカクカワイイ第156話「光陰」 このエントリーをはてなブックマークに追加 「秘密」という言葉には魅力がたっぷり。 トニカクカワイイ第156話「光陰」

トニカクカワイイ第156話「光陰」

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千歳にとって、司が隠れ住んでいる屋敷というのは、秘密の場所。
夏休みのときだけ麓の避暑地まで連れていってもらうけど、
屋敷には近づいてはいけない。

「近づいてはいけない秘密の場所」
そんなもの子供からしたら、興味の塊じゃないか。

で、その屋敷では司がマンガ読んで、過ごしてるんだよな。
タイミング的にハガレン完結なので2010年頃か。
背景のサンデーに結界師や神のみぞ知るセカイがあるところに、
時代を感じる。

進撃の巨人2009年連載開始
結界師2003年-11年、神のみぞ知るセカイ2008年-2014年。
といった具合なので、確かに連載はしてるんだよな。

アポロ計画から時間が経過してるけど、司としては目標を失っている状態。
月のその先を目指したとしても、そこに輝夜姫がいるのかもわからない。
それ以上にまた何もなかったときの喪失感はひどいだろうし。

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ふと、時子さんに結婚ってどうだった?という話を振った。
時子さんは旦那さんを早くになくして、結婚生活は10年ぐらい。
短くても結婚してよかったって思っている。

だから、時子さんは「一度くらい結婚してればよかったのに」と、
いったんだろうけど、一方でやっぱりそれを司をいうのは残酷かなと思う。

ナサと結婚している司だけど、自分の不老不死が解けないと、
自分は変わらず、老いていくナサを見ることになる。
たぶんそれでも司は大丈夫だろうけど、
いつかナサが亡くなったときの喪失感は大きいだろう。

そして、時間とともに結婚してよかったと思えるだろうけど、
なんかそれは呪いのように残り続ける気がする。

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近づいてはいけないと言われていた場所に辿り着いた千歳は、
司を一目見て逃げ出していた。
何者かわからない人をみたら、怖くなるかもしれない。

幼い千歳が山を走れば、2巻13話にあった話に繋がる。
崖から落ちそうなところを司に助けてもらうことになる。
2巻13話のときは司が華麗に千歳を救ったようにみえたけど、
司自分が死なないからってわりと無茶なことをやってたのね。

転落して重症と思っていた相手が、
無傷で戻ってきたら、そりゃあ驚くよ......。

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