今回の作品の主人公は「夜守コウ(やもり こう)」、中学2年生。
学校では勉強もそれなりできていて、クラスメートとの関係も良好。
女子生徒から告白されて、それを断ったら、「なんであの子のことをフッたの?」と
言われたりして、それからめんどくさくなって学校に行くのをやめた。
そんな中学2年生の夜守コウが、夜に誰にも言わずに外へ出た。
中学生ぐらいだと夜にこっそり外に出るというのは、
そこまで悪いことをしているわけではないけど、ちょっとだけ悪いことをしているそんな気持ちになることだと思う。
駅前とかの賑わっているところなら、それほど夜を感じないかもしれないけど、
住宅街やその周辺となると結構静かなものだから、雰囲気があると思う。
そんな夜に出会ったのが、「七草ナズナ(ななくさ なずな)」。
彼女が言うには、人が夜更かしをするのは、「今日という日に満足していない」という理由だから。
自分を解放しないと満足できないぜ?と言われて、
コウは自分を解放する第一歩として、
ベンチに座ってる酔っぱらいとハイタッチしようとして、
酔っぱらいにリバースされた。
で、ナズナに「あたしんちいこうか」と言われて、
よくわからないけど、そういう展開に。
中学生ぐらいで、夜に出会ったよくしらない女性に家に来いといわれたら、
「それはエッチな展開ですか?」
と期待すると思うんですがね!
しかも、ナズナの家に着いたら、「じゃ、寝よっか」と言われたわけだし。
これは完全にえっちなことをする気だ!
でも、ナズナは言葉通り「男女が同じ布団で寝るだけ」と言う。
いや、それでもやっぱりダメじゃないかな!
えっちなことはなかったけど、ナズナに血を吸われた。
そう、七草ナズナは吸血鬼だった。
吸血鬼に血を吸われた場合の、定番は眷属になるとか、自分も吸血鬼になるという展開。
でも、吸血鬼に吸血されただけでは、吸血鬼にならない。
じゃあ、どうやったら、吸血鬼になるのか?
人が吸血鬼に恋をすること。
もう少し補足すると、吸血鬼に恋をした人間が血を吸われると、吸血鬼になる。
あーー、そうきたかー。と思った設定だった。
コウ自身、不登校になって夜遊びしていることに罪悪感を感じてはいた。
それはコウ自身が正しくあろうと思っていたから。
だけど、「正しくないこと」を続けないなんて勿体ない。
「別にいいじゃん、学校なんてつまんねーだろ。
今日に満足できるまで夜更かししてみろよ。
そういう生き方も悪くないぜ」
とナズナがいう。
「俺を吸血鬼にしてください」
つまり、ナズナに恋をさせてくださいということになるな。
ナズナは眷属を作らない主義だけど、好きになりたきゃ好きにしろ。ということなので、
これから二人のストーリーが始まるわけだ。
今回のコトヤマ先生の作品は、
コウが夜更かしをしてナズナに恋をして吸血鬼になる
という話か。
ナズナがコウの血を吸って、いつかコウが吸血鬼になったら、
それは彼が彼女に恋をしたということになるんだもんな。
コトヤマ先生が描く夜更かしのラブストーリーがどうなっていくのか楽しみ。
小学館 (2018-05-18)
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