生贄のジレンマ このエントリーをはてなブックマークに追加 生贄のジレンマ

生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫)生贄のジレンマ〈中〉 (メディアワークス文庫)生贄のジレンマ〈下〉 (メディアワークス文庫)

ここ二日、三日で上中下を一気に読みました。
土橋 真二郎さんの作品は初めて読んだわけです。

生贄のジレンマは、高校三年生一クラスがいきなり、デスゲームに巻き込まれる。
凄く簡単に言えばこれですね。

ルールは以下

誰かが生贄になって校庭にある大穴に飛び込めば、学年の残りの人は全員救われる
生贄がでない場合、クラス単位で投票を実施、選ばれた人が死に、クラスの残りの人は救われる
投票によって誰も選ばれない場合、そのクラスは全員死ぬ(生贄のジレンマ(上) / 土橋真二郎 | booklines.netより)

列挙するのが面倒なので、他のサイトから引用。

要するに誰かが死ぬことで、生き残ることができる。
他人を活かすためには、自分が死ぬ。
作内でも出てくるけど、囚人のジレンマなどのようなジレンマゲームです。

最初は誰もが悪ふざけだと思っていたけど、実際に犠牲者が出て、ホントに死ぬことを実感して......。といった感じの話なんです。
葛藤や苦悩などの登場キャラクターの心理描写などはよく書かれていたと思うのですが、
下巻の二ラウンドめが始まって、そこからエピローグまでで、「え?」となった。
元々のデスゲームが始まった原因や仕掛けた存在が、作内で書かれていることなら......ちょっと考えてしまうな。

少しだけ、前にガンガンで連載していたダウトのようなものを期待してたんだけど......。
Doubt 1 (ガンガンコミックス)

嘘つき狼は誰だ? 密室で目を覚ました男女5人。目の前には天井から吊された死体。体には覚えのないバーコード。犯人はこの中に!?殺人ゲームが幕を開ける。(Doubt(ダウト) 1巻 公式サイト: 外海良基: ガンガンコミックス: スクウェア・エニックスより)
人狼をベースにしたようなものかな、ダウトは。

これのように、首謀者がいて、生き残った主人公も......。とか、
ゲーム終了しても勝者はそのまま次のステージで......など考えてたんだけど、
生贄のジレンマの場合は、結末に消化不良を覚えた。