とある科学の超電磁砲第30話「八月十八日5」 2010年電撃大王5月号掲載分

『アイテム』は麦野を残して、フレンダと滝壺は撤退。
滝壺は体晶を使っての能力使用で疲労しきっている。
正直、体晶の用いるのは身体に反動がないわけじゃない。それでも、滝壺が体晶を使うのは、『アイテム』が滝壺の居場所だから。
フレンダがいう、滝壺の居場所ができるのは、また別のお話ですね。
そのあたりは、とある魔術の禁書目録の方で......。

残った麦野は美琴との対決を楽しみにしていた。
美琴の手には、フレンダが残しっぱなしにしていった、ぬいぐるみ爆弾がある。
それが今の美琴にとっての打開策になるのか？
麦野にとっては、自分より上位の第三位である美琴を倒せる機会になってるわけだ。
美琴がとった行動は、ぬいぐるみ爆弾を使った相手の能力の見極め。
当然麦野への攻撃の意味もある。

少量であれば、麦野に対応されてしまう。
だから、美琴は大量のぬいぐるみ爆弾を用意していた。
操作ができるように、ぬいぐるみ爆弾の中には鉄塊も仕込んである。
確かに普通に物量に訴えれば、どうにかなると思われるけど、麦野がなんの手段も用意していないわけがない。
『拡散支援半導体』......カードのようなものをつかって、それに能力をぶつけることで、
能力を拡散させる。そうすることで、多くのターゲットに対して攻撃可能になる。
数による攻撃も効かないとわかるや、美琴は特攻をかける。
ぬいぐるみ爆弾を操って、麦野に攻撃をする。
しかも、ぬいぐるみ爆弾を近づけることで能力で撃ち落として、爆発範囲に麦野を入れることができた。
でも、麦野はそれを美琴の電撃能力に干渉して回避――

狙いを外させたぬいぐるみ爆弾だけど、美琴はそれを麦野にぶつけた。
操るために鉄塊が入ってるから、ぶつけるだけでもかなりの威力。
麦野が気絶してある間に、施設の設備を破壊。
とりあえずは、当初の目的を果たせたのかな？
でも、あと一基ターゲットが残っている。
設備を破壊して、麦野が倒れていた場所にもどると、麦野の姿がない。
そんなにすぐに回復はできないと思っていたのに......。

麦野さん、めっちゃ怒ってる。
プライドが高いというか、美琴に対しての執着心があるからか、回復が早かったのかもな。
それにしても、恐ろしいな。
目的を果たした美琴は、麦野と無理に戦うことはせずに、脱出することに。
三つある経路を考えてみるも、階段を使えば逃げ場もなく階段ごと麦野に吹き飛ばされる、一本道を使った場合はそこが塞がれたら袋の鼠。
となると残るのは一つ。
美琴はそこを目指して、麦野の攻撃を回避して逃げることに。

あまりにも美琴が避ける物だから、

そんなに、パリィパリィ連呼しなくてもいいだろよ。
で、ついに追い詰められた美琴は笑い出した。
レールガンを撃つほどの力は残ってない。
だからといって、状況に絶望したわけでもない。
自分の予想通りのことが起こったから。

フレンダが至る所に仕掛けた罠が、自分の逃げ込んだ場所にも設置されていたから。

能力は使えないけど、導火線を起動させるぐらいの能力は使える。
足場を壊して、美琴は能力でどうにか落下は回避。
麦野は足場とともに落下。
ケーブルを美琴が延ばすも、

そこはプライドで掴むわけもなく。
でも、『原子崩し』で落下速度を殺して一応は生きてる。
しぶといな。
麦野に浮かんだ疑問。
美琴の目的はなにか？
そこに疑問と興味を持った。
疑問の回答は、逃げようとする研究員から聞きだした。

二万体の『妹達』を使って一方通行を、レベル6に押し上げようとする計画を。
そして、その『妹達』が美琴のクローンであることを。
統括理事会が何を考えてるのか......なんとなく気がついてなぜ自分たちが『アイテム』なのかも推測できたらしい。

自分が美琴をどうにかするよりも、放置しておいたほうが良いと麦野は判断した。
後日、残る最後の一基を破壊しようと施設の下見をしていた美琴はあることに気がついた、
人の気配もなければ、電気機器が稼働してる様子もない。
中に侵入してみると、データは消去されてる上に、本当に誰もいない。
そこは絹旗たちが移送を終了させたのだから当然なんだけど、そんなことを知らない美琴は、

自分の目的が達成できたと思い、『妹達』がこれ以上死ぬ必要がない？
そう思っているところで、公園で上条当麻をみかけた。

いったんは安堵を得たわけだけど、まだ『妹達』のことは続いている。
それを美琴が知るのはまだ先になりそうかな？

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