初恋限定。ハツコイリミテッド 第23話 コノハナサクヤ 3/3 〈その思い出には満開の〉
試験終了後、由紀人に会うのを楽しみにして美術室に向かう千倉さん。
彼と一緒にいられる時間を一秒でも大切にしたいというのがよくわかる。
いつもは先にいる由紀人がいない。
期待に胸を膨らませて、由紀人を待つ
いくら待っても来ない由紀人。
千倉さんは、何かに思い至って、由紀人と一緒に描いていた絵を見る。
そこには、桜の樹とともに自分が描かれている。
そして一枚の手紙を発見する。
その手紙には、千倉さんに何も告げずに日本を発った由紀人からの言葉が綴られていた
手紙を読んだ千倉さんは、屋上へと駆け上がっていく。
一緒に完成させるはずだった絵は完成せず。
けれど、千倉さんは泣きながらも、由紀人との時間を思いながら描き続ける。
千倉さんが由紀人への思いを馳せる美術室のドアの向こうでは、曽我部君が自分では彼女の涙を止められないことを悔やむ。
一緒には完成させることができなかったけど、千倉さんは一人でそれを完成された。
満開の桜と自分が描かれた一枚の絵を。
由紀人の海外ボランティアのことが話として出てきたときから、千倉さんに何も告げずに彼が旅立つのはわかっていた。
周りの誰もが彼の夢に賛成することがない中で、千倉さんだけが賛成してくれたのだから、別れには辛かったんだろう。
由紀人の手紙にあったように、中学の美術部に顔を出したのは、絵を描くことの楽しさを思い出すため。
逆に言うと、絵を描く楽しさを忘れてしまったんだな。
絵を描く楽しさを海外のいろいろな国の子供達に教えようとしていたのに。
周囲の人間から賛成を得られないことに悩むことで。
千倉さんの思いは、きっと憧れと「好き」という二つが絶妙に混ざったものだったのかな。
入部してからずっと見ていた絵を描いた人、その人との時間、その人の夢の一端を知ったから。
どうであれ、この結果は千倉さんにとっては辛いものだよな。
その一方で曽我部君。
思いこみが激しく空回るかなと思っていたけど、彼は彼なりに千倉さんのことを見ていたからこそ、彼女の気持ちにちゃんと気がついていたんだな。
そして、彼女の流す涙を自分が止められないことを悔しがってまで。
彼がもっと千倉さんと向き合えるならば、強くなれそうだな。
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気ままな@ジパング 初恋限定。 第23話 「コノハナサクヤ 3/3」
「初恋限定。」をただひたすら読む。 第23話 コノハナサクヤ3/3<その思い出には満開の>
マンガがあればいーのだ。 ちーちゃんの涙、ちーちゃんの笑顔