前回のフェリス対フロワード戦からの始まるけど、ルシルの介入で事態はどうにかなった。
ルシルの発言から、ルシルはどこかエリス家にある「呪い」のようなものを一人で背負ってフェリスには背負わせないようにしている印象があった。
でも、フェリスはルシルにとって大事なんだろうけど、イリスにはそれほど執着していないような。
実際、作内でも言われてるようにイリスが死にかけたときには現れず、フェリスが死にかけたときに現れた。
このフェリスとイリスに対する違いはなんだろうか。
また、フェリスにはルシルが持っていない「何か」を持っているような印象だ。
今回、キファがライナ、フェリスのところに加わったことで話がいろいろと面白くなりそう。
キファは伝説の勇者の伝説一巻でライナに告白しているし、フェリスはあまり表に出さなくてもライナに好意を向けているのは確かだし。
このへんのやりとりの変化が気になる。
また、キファというまともな感覚を持ったキャラクターがいることで、フェリスとライナのやりとりがやっぱり変だとよくわかる。
今回気になったのは、二点。
一点目は、ガスタークの王レファルがキファに対して話した伝説や神話といっていいほど、昔の話。
「女神」と「狂った黒い勇者」、「寂しがりの悪魔」が登場する話。
作内P146~P156で書かれている内容は、これまで伝勇伝であまり出てこなかった「伝説の勇者」の話なんだろうけど、その中の「狂った黒い勇者」、「寂しがりの悪魔」は、それぞれシオンとライナを思わせた。キファもそう感じたみたいだけど。
その「女神」と「狂った黒い勇者」、「寂しがりの悪魔」が登場する話では、
・すべての式
・すべての式を編むもの
・すべての式を解くもの
・人間α
・狂った黒い勇者
が気になったかな。
大きな力を持って抱えきれなくなった狂った黒い勇者。すべての式の半身である「すべての式を編むもの」「すべての式を解くもの」。
人間αは、ライナが暴走したときに発していた
『αは破壊だ。我はなにも生み出さない。恵まない。救わない。ただ消すだけ。真っ白に』
伝説の勇者の伝説1巻P202より引用
上記のαを連想させるなーと。ライナの複写眼が暴走したときは、人間αがでてきてるのか?でも、たしか「すべての式を解くもの」なんだよなー、ライナって。
今回、「女神」が登場して、シオン、ルシルと対峙したけど、そこでシオンが世界にはいくつものパターンの古の物語が伝わっているということを言っていた。レファルがキファに話した物語は、
・勇者が世界を滅ぼす話
・悪魔が世界を滅ぼす話
・女神が世界を滅ぼす話
上の三つのうち、「勇者が世界を滅ぼす話」ということでいいのかな?
二点目は、ω、剣聖エリス・リードの血族。
ルシルがωなんだろうけど、この「ω」は人間αの対になる「人間ω」みたいな存在なのかな?
また、「神」、「神追い」「女神」との関わりがなー。
神と女神は言葉どおりの存在なんだろうけど、その存在の所在はどこなのか。
また、神追いがなんなのか。ルシルは女神を喰らうことで力を増しているみたいだけど、どうように神、神追いを喰らってるんだろうな。
王を守る一族であるエリス家が王を守っている限り、ローランド国内では王の命に触れられるものはいない。というのは、フロワードが気がついたとおり、その力はローランド国内でしか発揮できないのだろうな。たぶん、シオンの城にいるときが一番強いのか?
また、どこにも存在しないからどこにでも存在することができるといったルシルの言葉も。
なんで、ルシルがそんな存在になったのか。
今回は、副題からネルファに入ってトアレと現状打破に乗り出すのかと思ったけど、そうならなかったな。
ただ、その始まりの部分かな?
ライナが必死にどうにかしようと考えているのを、シオンみたいだと言ったフェリスの挿絵(P265)は印象的。
フェリスに剣で殴られたときに閃いた方法が気になるけど、それよりも終盤で始まったライナとクラウの対決の行く末が気になる。
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